野杁正明

名古屋出身の野杁正明は、幼少期の厳しい経験を乗り越えて培った強い精神力を持つファイターだ。学生時代には同級生からのいじめや暴力に苦しんでいたが、自分を守るために始めた格闘技を通じて状況が変わった。心と体を鍛えるうちにいじめはなくなり、やがてキックボクシングの道へと進むことになる。

2010年にプロデビューを果たした野杁は、その後13年間にわたりK-1のリングで実績を積み重ねた。スーパーフェザー級とウェルター級の2階級でチャンピオンとなり、日本を代表するトップキックボクサーとして知られるようになった。

2024年にはその実績が評価され、世界最大の格闘技団体ONE Championshipと契約。フェザー級キックボクシングの舞台で新たな挑戦を始めた。

参戦当初は苦戦する場面もあったが、持ち前の粘り強さで立て直し、2025年3月の「ONE 172: Takeru vs. Rodtang」ではタワンチャイ・PK・サエンチャイをTKOで破り、ONE暫定フェザー級キックボクシング世界王者に輝いた。

現在、野杁は王座統一を懸け、絶対王者スーパーボンとの対戦に向けて準備を進めている。